橋本晶子さんは岩手県盛岡市に工房を構え創作活動を行う竹細工作家。丈夫でしなやかな「すず竹」を素材に繊細で温もりがある現代の暮らしに馴染む作品を製作しています。その魅力に惹かれMIGO LABOディレクター石黒も数年前から橋本さんの作品を買い集め愛用しています。そして、今年の1月に橋本さんの工房にお邪魔させていただく機会が訪れました。
橋本さんは、すず竹細工の産地として有名な岩手県一戸・鳥越地区で作家活動を行う柴田恵さんとの出会いをきっかけに竹細工に興味を持ち、柴田さんのもとで7年間技術を学びました。5年ほど前に独立してからは全国のギャラリーやセレクトショップの展示会への出品など精力的に活動しています。
工房の玄関には採集してきたばかりのすず竹が置かれていました。硬くしっかりとした真竹などに比べると、すず竹はとても細いのが特長。年々採集するのが難しくなっているとのことで、大きな作品を作るために必要な材料は限られているそうです。
採集した竹を作品を編むための一本のヒゴにするまでに7つもの行程があり、これが作品のクオリティを左右するとのこと。
工房の中には製作中の作品が幾つも並び、橋本さんは同時進行で種類の違う作品を編んでいきます。
棚には制作途中の作品がキレイに整理され並べられています。
かごの取手や縁の部分に使う材料は吊るして整理。
工房には橋本さんが集めた古いかごや地元の職人さんが作る編組品などがたくさんあり、どれも興味深い物ばかりで時間が経つのを忘れて見入ってしまいました。
竹細工作家として多忙な日々を送る橋本さんですが、高齢の職人さんの元に足を運び、材料の調達のお手伝いをしながら技術を学ぶ活動も行なっています。新しい世代の竹細工の担い手として、今後の活動に期待が高まります。
橋本晶子(すず竹細工)+笠原良子(益子焼)作品展
期間:9月7日(金)-9月17日(月・祝)
営業時間:13:00 - 19:00
会場:MIGO LABO
住所:東京都目黒区五本木2-42-1
TEL:03-6303-3281
公式サイト: http://www.migolabo.com/